- エスキスの基本手順は覚えたけど、すぐに取り入れられるコツや小技はあるの?
本記事では、こんな疑問にお答えします。
一発合格に成功した私が実際に本試験で採用したエスキスのコツ・小技4選をご紹介します。
結論から言うと、本記事でご紹介する「コツ・小技」は下記の通りです。共感できるものがあれば取り入れてみてください。
- 30代一級建築士(26歳取得)
- ゼネコン建築職:年収800万
- 平均残業時間:約40時間/月
※本ページにはプロモーションが含まれます。
合格率を上げるエスキスの『コツ・小技4選』
問題用紙裏面を使った要求室の階振り分け
是非ともおすすめしたい問題用紙裏面を使った要求室の階振り分けです。表面の余白で振り分ける方法もありますが、裏面ならではのメリットがあります。
それは、十分な検討スペースが確保できるため間違い防止に期待できることです。
「そんなことか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、効率の違いに驚きますよ。
- 要求室の項目に問題用紙の裏面が隣り合うように折ります。
- 階の列を作成し、必要床面積を振り分けます。
- 各階の合計値に廊下係数1.4を掛け、バランスが悪ければ階移動。
※実際の問題用紙は、公益財団法人 建築技術教育普及センターのHPをご参照ください。
1/1,000(チビコマ)の目的を明確にする
チビコマとは、方眼紙の1マスを1スパンとして検討する方法です。配置検討で最初に使う手法となります。エスキスは全工程が重要ですが、特に重要な検討だと考えています。
- 要求室の階振り分けを決めること
- ゾーニングを決めること
①要求室の階振り分けを決めること
①は、本記事「問題用紙の裏面を使って要求室の階振り分け」と併せて行います。
階振り分け後、チビコマで検討したら室が「ギチギチ又はスカスカ」だったりすることはよく起こることです。その時は、階振り分けに戻って再検討します。
②ゾーニングを決めること
②は文字通りで、1/1,000(チビコマ)の主たる目的はゾーンを決めることです。言い方を変えると、プランニングはしないということです。では、ゾーニングとプラニングの違いは何か。
それは「大まかか、そうでないか」です。
プランニングは1/400でより細やかに行います。ゾーニングは大まかであるが故に、短時間で数種類のパターン出しができるというメリットがあります。
画像は、私の本試験時のエスキスを復元したものです。大まかに配置して、室を反転させたパターンをいくつか検討しています。
下書き用紙を4等分に折る
下書き用紙を4等分に折って使うだけの簡単な小技です。
あらかじめ4等分のどこで何を検討するのか決めておきます。そうすることで、検討漏れがあった場合、用紙の書き込み密度の違和感で手順飛ばしに気付けます。
4等分の1区画に、最終的な1/200と同様のレイアウトで1/400を検討をします。そうすることで1/200を作図する時に下書き用紙をコンパクトサイズで扱えるのです。
簡単な小技ですが、机上で下書き用紙をコンパクトに扱えるため、転記のやりやすさに驚かれると思います。
フリクションでエスキス
最後に、フリクションでエスキスを行う小技です。
製図道具は好みなので「こんなやり方もあるんだなぁ」というスタンスでご覧いただければと思います。フリクションを使うメリットは下記の通りです。
- 青や赤を使うことで、方眼紙の線と見間違えない
- 濃く出るため筆圧が不要→作図時の力の温存になる
- 言わずもがな、消せる
筆者は「青が基本色 / 赤が修正 / 緑が予備」と決めていました。優先順位を付けておくことで、1/200で描くべき内容を一目で分かるようにしています。
フリクションマーカーも併用して「水色が防火設備 / オレンジがPC梁を受ける柱 / 紫が断面大梁等」と決めていました。
ちなみに「敷地境界線 / グリッド線」等、消したくない線はボールペン(ジェットストリーム0.5)を使っています。
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まとめ
限られた時間で一級建築士設計製図試験を突破するには、コツ・小技を積み上げてエスキス速度及び精度を上げていくことが重要です。
些細なことでも、本記事の情報がご覧いただいている方のお役に立ち、一級建築士設計製図試験の合格率を上げる一助になれば幸いです。応援しています。
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